川北のホットスポット

タイトルがあまりよい印象をあたえませんね。すみません。放射能の話ではありません。川北でちょっと活気がある場所についてです。それは、山下商店街の中にある八百屋「八百八」前です。

「八百八」は普通の八百屋さんです。しかし、いい雰囲気にあふれているお店で、前を通る度に関心しています。生き生きと商売をなさっているお店の店構えは見た目にもハリがあって、商店主の思いが伝わってきます。「八百八」はそうした印象のお店のひとつで、この界隈は川北の中でも人通りがあります。

ひとつひとつのパーツはなんてことないんですよね。段ボール、なにかから転用されたような謎の台、裸電球、70年代風ペンダント、値札、そして野菜と果物。すべてがごく普通の八百屋さんアイテム。だけどハリを感じるのです。不思議ですね。商品を選びやすいレイアウトになっているからでしょうか。お客さんの目線や欲求を的確に意識しているのがいいのかもしれません。

決して新しい店構えではないし、壁だって汚れていたりする。だけど店全体に清潔感があふれている。見られていることを気にすると、女性の容姿にはハリが出るってやつと同じなんでしょうかね。中年の女性でも、清潔感があふれていて、美しいオーラがでている方っていらっしゃいますよね。シャツにアイロンが当たっている感じの方ですよ。ああいう感じに近いのかもしれません。私のように気を抜いているタイプからは憧れの存在です。私も気を引き締めて、がに股を押さえなくては(笑)。

あと「八百八」のセンスのよさは、このはみ出しっぷりですよね。商店街に人が少なくなってしまった事情を逆手にとって、自由に売り場面積を拡張しています。逆境でこそできることがあるんだぞ!という意気込みを感じて心強いです。テクニック的にも、通行人に邪魔にならない程度をおさえつつ、はみ出し感は演出していて、そのあたりの駆け引きがうまいですよね。お見事。

さて、この界隈。「八百八」に刺激を受けてか、活気のある店が集まってきています。肉、魚、コロッケ屋と、毎日のおかずづくりは事足りる状況になっていて、なかなか楽しい一角を作っています。私は延岡の生活者ではないので野菜や肉を買うチャンスがありません。そこで、隣のコロッケ屋「にじ屋」に立ち寄ることで、しばしの延岡人体験を楽しんでいます。

しかし、こうして買い食いスポットがあるのはいいですね。ヨソ者でも、学生でも、勤め人でも商店街を楽しめるようになります。ここのコロッケは結構大きいので、買い食い好きの中高生に流行りそうなものですが、なかなかそうした学生達を見かけませんね。あまり知られてないのかしらね。

inui