東京視察「ツーリストインフォメーションYANESEN」

台東区の「谷中」、文京区の「根津」「千駄木」をまとめて「谷根千YANESEN」と呼ぶそうで、この辺りは昔ながらの日本の下町の雰囲気が楽しめる観光客にも人気のまちです。
外国人観光客も多く見かけるこの地域に、日本人に対してはもちろんですが、特に外国人向けの観光案内施設として「ツーリストインフォメーションYANESEN」は開かれています。谷根千地域の店舗紹介や観光案内、日本文化に親しむ体験教室を行っており、ここは行政ではなく民間の会社が開設、運営をしています。

外観は漆喰調の真っ白な外壁のとてもシンプルな佇まいに、真っ赤な日の丸のサインが目を引きます。3階建てで、1Fが総合受付と観光や体験教室の案内、2〜3Fが体験教室になっています。

1階の案内スペースは間口=3.2m×奥行=5mの10畳程度でした。センターテーブルと両壁面を有効に利用して、パンフレット等の案内だけでなく、将棋やけん玉、折り紙など日本古来の遊び道具等がディスプレイされていました。また来館者が自由に利用できるタブレットも数台あります。

日本文化体験は「歌舞伎」「着物」「太鼓」「三味線」「琴」「俳句」「茶道」etc.様々なコースが準備されていました。それぞれに簡単なパンフレットがあり、内容や、所要時間、料金が写真つきで分かりやすく紹介されています。ほとんどのコースが3日前までの要予約になっており、これらの観光客を受け入れるのは、日本文化を通して海外の人たちと交流したいと希望する地元の学生や社会人のボランティアの方々です。

ただ単に通りすがりの観光客がふらっと立ち寄り、地図を得てそれで目的が完了するのではなく、ここでは地域のボランティアの方々と観光客とが出会い、日本の伝統文化を通して共に触れ合う仕掛けがありました。地域参加型の国際交流がまちを盛り上げています。

延岡でも、延岡人のおせったいガイドによるコースを設ければ、これまで以上に観光客に延岡を楽しんでもらえると思います。それより何より、自分たちがこれまで知らなかった延岡の良さに気付き、郷土愛が深まることにつながると思います。

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