まちなかアウトドアライフ

打合せでまた延岡に行ってきました。散歩するのが楽しい季節です。早朝からいそいそと風景のハンティングに出かけてみました。

早速、ホテルの近くに気持ちのよい場所を発見。こうして近隣公園が草原化している様子などなかなかお目にかかれません。たいていが砂地のままでほこりっぽくて、わざわざ入りたくなるような感じではないのです。それにくらべてこの爽やかさ。うらやましい限りです。

さらに、前から気になっていた五ヶ瀬川と大瀬側が合流しそうになってしない(笑)川中地区の先端部にも足をのばしてみたところ、キリスト教系の幼稚園を発見。ここの園庭も緑がきれいです。東京ではオリンピック誘致のために莫大な費用を費やして小学校などの校庭を緑化。メンテナンスが面倒だなんていって人工芝で代替などという本末転倒のケースもありましたが、こうして緑がどんどん育つ環境もあるわけです。どちらがゆたかなのかは明らか。

その後、大瀬側沿いに歩いていくと、カフェの外部スペース発見。いかにも楽しそう。こんど営業時間中にいってみようと思いました。時に氾濫するからか川沿いは防御的な感じの建物が多く、あまり川の存在を楽しんでいる感じではありません。そんな中で、川が運んでくる清涼な空気を素直に楽しむ余裕が感じられ、すばらしいなと思いました。

外部スペースとしてすばらしいのをもうひとつ。祇園中通りです。高齢者福祉施設のデイルームが商店街に対して大きく開かれていたのです。プライバシーに配慮して控えめに撮影したのですが、中にベッドがみえていると思います。その他にも大きなダイニングテーブルなどがならんでいて、おじいさんやおばあさんがゆっくりと過ごしている姿が通りから見えているのです。入所している方は往来を見つめるのが楽しいだろうし、歩いている側にとっても有り難い。通りを見守ってくれている人がいると思うだけでホッとするからです。これはC.アレグザンダー『パタン・ランゲージ』にある「40.どこにも老人」のある種の理想形なのではないか!と感心しました。手前の植栽スペースがもうすこしいろいろ生えているとさらに幸せな雰囲気が加速しそうですが、福祉施設の運営はどこも大変でしょうし、かなわぬ願いでしょうか。

番外編。前日に訪れた市営墓地です。棚田ならぬ棚墓? 地図を眺めていて前から気になっていたのですが、予想以上の風景が広がっていました。桜が沢山生えていて、ひそかな花見スポットとか。風通しとかもよさそうだし、すずしそうだし、ついでに眺めもいいし(向こうに海がうっすらと)、こうした墓場にはいらせていただいてぐうぐう寝ている、そんなイメージならば死ぬのも悪くない気がしてきます。

今回は他にも沢山楽しいものをみつけました。また後日報告します。

inui