今と昔をつなぐもの。

今と昔がつながっているという感覚は、時間がどれ位離れているかによる所が結構大きいと思います。あまりに遠い時代は、たとえその場所で実際に起こった出来事だとしても、一定の知識がなければちょっとピンと来ない。自分の親族が関わっているとか、何か自分自身との関係性というものがないとわかりにくいものだと思います。

駅の周辺に残っている様々な過去の痕跡は、今ならまだ、自分自身と土地とのつながりを理解させてくれる鍵を沢山のこしています。その理由は、駅という場所が延岡の近代において最も重要な交流の結節点であった事が最初に挙げられるのと、川北地区の祇園町以北は昭和20年の空襲で比較的被害が少なかった事から、川中地区の方々が移住して多いに賑わった事が挙げられます。

戦前の川北地区はというと、祇園町はそこそこ今で言う商店街として店が多く建ち並んでいましたが、それより北、例えば山下町はそうでもなかった様子です。延岡駅が大正期に出来てから以降、昭和初期の地図をみても、畑が結構のこっていた様子ですね。

写真は昭和7(1932)年、延岡駅周辺を描いた地図です。

yamatosh