市長のコメントがかなりかっこいい!

先日より駅まち会議、駅まち市民ワークショップが開催され、駅周辺整備の概ねの方針が開示されました。それを受けて市長が市のHPで勇気のでるコメントをしてくださっています。

http://www.city.nobeoka.miyazaki.jp/display.php?cont=120305092059

いいですね「幸福感」!市長が「幸福」という言葉を使われたことに驚きましたし、アランの『幸福論』にも似た「幸福にならねばならない」「幸福を欲しなくてはならない」というような哲学すら感じました。ううむ、かっこいいです。

あと「そもそも、なぜ中心市街地を活性化する必要があるんですか?」という新聞記者の質問の下りで思い出したのは藻谷浩介さんのテキストでした。藻谷さんはよく「論証はまたずとも反証を検証して実行に移すべき政策がある」と書かれていますが、中心市街地もその存在の意味や効果を論証しはじめるようとしたとたんに何だか曖昧になる点では似ているように感じました。

中心市街地の効用が100%論証されないけぎり何も政策など打つべきではない」(なんて言うひとはほとんどいないと思いますが)というように何が何でも論証を要求してしまう人になるのか、「だって、中心市街地ってやっぱりあったほうがいいじゃない。すこしでもよくなることを考えなきゃ」と曖昧であったとしても感覚的にでも反証がないことをつかみ取れる柔軟さをもつ人になるのかは、大きな分かれ道になると思います。

現場に立っていないのか/立っているのかというような立場の違いも関係してくるでしょうし、何事も自分のこととして考えてしまえる(よい意味で)おせっかいな人であれば後者になるでしょうし、子供が小さくて町の将来を真剣に心配している方であれば後者寄りになるかもしれません。で、なんとなく感覚的になのですが、この後者の方向で思考できる人というのは先ほどのアランの「幸福になる決意をした人」なのかなあと思っています。

延岡にいて素晴らしいのはこうした決意を感じる人に沢山出会えることなのですが、市長のコメントがよかったのは市そのものが幸福なる決意をした感じがしたからです。「幸福になる決意をした市」っていいですよ。本当に。

inui