まちセン 四畳半物語 その②


 まちセン四畳半カフェで生まれたコミュニティーから、街中に発信できるものを育てていきたいということを前回書かせていただきました。それがいよいよ形になって街中に近くデビューすることになりました。

 延岡の夏を彩るイベントに山下新天街のアーケイド街では七夕まつりが行われます。今年で57回目を迎えるわけですから伝統行事といっていいと思います。つまり延岡の財産ですね。それも商店街の皆様が綿々と築き上げてきたものとして私たちは敬意を払うとともに感謝の気持ちをもたなくてはなりません。そんな伝統行事も、商店街の皆さんの高齢化等などの理由で継続が難しくなってきました。そこで山下新天街のみなさんも自己完結で実施するのではなく、市民の参画を求めオープン形式の形を昨年辺りからはじめ、今年は私たちまちセンも実行委員会段階から積極的に参加し「光∞つながる」のテーマに添う形で、ペットボトルの行灯を2000基を市民ワークショップで手作りして7月7日の夜に会場周辺で灯すことにしています。

 また会場内でのステージショーや、アーケイド街の中を移動しながら複数個所で演奏するストリート音楽会も予定されているのですが、これに四畳半カフェから生まれたチームも参加することが決まりました。

 切っ掛けは、四畳半カフェの中で、駅まち市民ワークの参加者で17世紀ごろヨーロッパで使われていたヴァージナルという古い鍵盤楽器を演奏する渡辺久仁子さんが四畳半で「古楽カフェ」と称したヴァージナルのプチ演奏会でした。それを聴きに主婦が「私も楽器弾けるから、一緒にしたい」と言い始めました。この主婦とは長い付き合いなのですが、音楽系の大学出身だということをそこで初めて知ったのです。四畳半がたぶんそんなカミングアウトを促したかもしれませんね。それから「私はトロンボーン」「オレ、ウクレレならいけるかも」「貴女も何かできるでしょう」とアッという間にチーム結成です。渡辺さんのリーダーシップで、練習日も決まり、まず自分達だけでゆるーく楽器演奏を愉しむということからははじまりました。

 せっかく生まれた音楽チーム。なんとか街なかに出せないものか。昨年から九州保健福祉大学の山内先生の仕掛けで渡辺久仁子さんが、ブックワームの瀬川さんと組んで七夕まつりに参加していたこともあり、この際、その新しい仲間も出たらと、進めてみたら・・・・やってみるとなったのです。

 メンバーは渡辺さんをリーダーに、リコーダー・鍵盤ハーモニカの主婦と女性会社員、そしてウクレレは男性の団体職員。先日、みんなが渡辺さんのお宅で練習するというので覗きに行ってきました。
私が行った頃にはもう練習は過熱していて、大人たちが、嬉々として楽器演奏に熱中していて、「これ、いける、いける」と、みんな幸福そうな顔して、夜が更けるまで練習していました。みんな命削りながら、幸せそうに遊んでいる光景は、涙がでるほどです。

 こんなことをゆっくりと、しっかりと四畳半カフェのコミュニティーの中からこれからも創りつづけたらと思っています。
 

四畳半から駅まちへ・・・・いよいよ7月14日午後6時ごろデビューです。


fukuda